研究・業績

当教室では、麻酔科として周術期から術後集中治療室での治療に至るまでの侵襲に対していかに防御するかをテーマに、様々な臨床研究・基礎研究を行っております。以下に、当教室にて実際に行っている研究テーマにつきまして、記載しております。

臨床研究

1. 臨床研究とは

臨床研究は、検査法や治療法が病気に対し安全なのかどうか、また、新しく開発された薬剤が有効かどうかを患者さんにご協力いただきながら行う研究を意味します。治療法が進歩するには、このような研究を積み重ね情報を得ることが不可欠で、現在標準治療法とされているものの多くはこれまでの患者さんのご協力に基づいた臨床研究によって出来上がり、成し得たものです。

2. 研究の参加等について

本研究へ試料(血液検査データ)を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に試料を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの試料は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。

3. 使用させていただく試料等について

本院におきまして、既に通常の管理で使用した試料を医学研究へ応用させていただきたいと思います。その際、診療情報(例えば感染の合併があったかなど)との関連性を調べるために、患者さんの診療記録(カルテやレントゲン写真など)を調べさせていただくこともあります。なお患者さんの血液検査データ及び診療記録(カルテ)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認された後に行います。また、患者さんの検査データおよび診療情報は、国の定めた「臨床研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

4. 同意書について

担当医師がこの臨床研究に関する説明後に、患者さんの参加または不参加の意思を確認いたします。この研究の参加に同意した後でも、理由にかかわらずいつでも辞退可能で、治療で不利益になることは一切ございません。

経カテーテル大動脈弁留置術の周術期管理の現状に関する後ろ向き調査
緩和ケアチーム介入患者の疼痛管理の現状把握と、骨転移による疼痛に対する神経ブロックの適応の検討
ヘパリンリバウンドの予測と検出方法の検討

基礎研究

核内タンパク質high mobility group box-1(HMGB1)における重症病態での役割の解明

重度の全身性炎症反応症候群における病態形成において、そのメカニズムは複雑で未だ十分に解明されているとは言い難い。現在までに、そのメカニズムにおいて当教室では核内タンパク質の一つであるHMGB1に注目し、その役割と制御方法 […]... 【 詳細へ→ 】

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