経カテーテル大動脈弁留置術の周術期管理の現状に関する後ろ向き調査
本院で経カテーテル大動脈弁留置術、外科的大動脈弁置換術を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ
~手術時およびICU・一般病棟での検査データ、診療情報 (2016年3月から2019年7月まで) の医学研究への使用のお願い~
【研究課題名】
経カテーテル大動脈弁留置術の周術期管理の現状に関する後ろ向き調査
【研究の対象】
この研究は以下の方を研究対象としています。
2016年3月から2019年7月までに当院で経カテーテル大動脈弁留置術もしくは外科的大動脈弁置換術を受けられた方
【研究の目的・方法について】
これまで重症の大動脈弁狭窄症に対しては外科的大動脈弁置換術が行われてきました。しかし外科的大動脈弁置換術は開胸(胸を開ける)手術であるため患者さんの状態によっては負担が大きく、施行できないこともありました。
一方近年、経カテーテル大動脈弁留置術という新しい治療法が開発されました。経カテーテル大動脈弁留置術は開胸の必要がないため、外科的開胸手術が難しいあるいは手術では危険性が高い重症大動脈弁狭窄症患者さんに対しても行うことができる手術法です。そのため全世界で広く行われるようになりました。当院でも2016年から経カテーテル大動脈弁留置術を行っています。しかし当院での施行は始まって数年ですので、当院での有効性や管理方法について評価を行っていく必要があります。そこで経カテーテル大動脈弁留置術の周術期(手術中、手術前後)管理の現状に関して、当院で施行した症例のデータを調査して、同時期に実施された外科的大動脈弁置換術と比較検討します。
本研究では本院における経カテーテル大動脈弁留置術および外科的大動脈弁置換術の施行状況を調べることで, 経カテーテル大動脈弁留置術の有効性およびより良い管理方法(麻酔法、周術期管理など)を明らかにしたいと考えています。またその結果を今後の経カテーテル大動脈弁留置術を受けられる患者さんに対して役立てることを目的としています。
研究期間:西暦2018年8月23日~西暦2023年7月31日
【使用させていただく情報について】
本院におきまして, 既に経カテーテル大動脈弁留置術もしくは外科的大動脈弁置換術を受けられた患者さんの検査データや診療情報を電子カルテ上で参照し, 医学研究へ応用させていただきたいと思います。なお患者さんの診療情報(病歴, 治療効果, 副作用, カルテ番号 等)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認されており, 大分大学医学部長の許可を得ています。また, 患者さんの検査データおよび診療情報は, 国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い, 匿名化したうえで管理しますので, 患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら, 個人情報保護法などの法律を遵守いたします。
【使用させていただく情報の保存等について】
検査データや診療情報の保存は論文発表後10年間を基本としており, 保存期間終了後は, 検査データや診療情報を個人情報が漏れないように完全削除します。また紙資料はシュレッダーにかけて廃棄します。
【外部への試料・情報の提供】
外部への資料・情報の提供はありません。
【患者さんの費用負担等について】
本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。
【研究資金】
本研究では電子カルテ上で情報を検索し, 統計処理を行うものであるため研究資金は特別必要としませんが,研究資金が必要となった場合は,大分大学医学部麻酔科学講座の寄付金を使用します。
【利益相反について】
この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。
【研究の参加等について】
本研究へ検査データや診療情報(以下,情報と言います)を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして, 本研究に情報を使用してほしくない場合は, 遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの情報は研究対象から除外いたします。また, ご協力いただけない場合でも, 患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが, 発表後に参加拒否を表明された場合, すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの情報を使用してほしくない場合, その他, 本研究に関して質問などがありましたら, 主治医または以下の研究責任者までお申し出下さい。
【研究組織】
所属・職名 氏名
研究責任者 大分大学医学部麻酔科学講座 助教 甲斐 真也
研究分担者 大分大学医学部附属病院麻酔科 医員 駄阿 徳太郎
大分大学医学部医学科 3年 井上 恵輔
大分大学医学部附属病院麻酔科 病院特任助教 小坂 麻里子
大分大学医学部附属病院手術部 助教 山本 俊介
大分大学医学部麻酔科学講座 教授 北野 敬明
【お問い合わせについて】
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
電 話:097-586-5943
研究責任者:大分大学医学部麻酔科学講座
助教 甲斐 真也(かい しんや)