周術期における静脈、動脈、中心静脈カテーテル留置困難をもたらす要因についての検討

本院で手術を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

 ~手術時 (2015年1月から2017年12月まで) に行った静脈・動脈・中心静脈カテーテル留置に関する医学研究への使用のお願い~

【研究課題名】


周術期における静脈、動脈、中心静脈カテーテル留置困難をもたらす要因についての検討


【研究の対象】


 この研究は以下の方を研究対象としています。

2015年1月~2017年12月に当院で手術を受けられた方


【研究の目的・方法について】


 周術期において輸液や薬剤投与目的での静脈カテーテル留置、血圧測定や血液ガス分析のための動脈カテーテル留置、あるいは中心静脈栄養や循環血液量測定のため中心静脈カテーテル留置が一般的に行われています。しかし、手技者の経験や技術的要因、血管硬化・血管内腔狭小化・血管走行変異などの患者さん側の要因、脱水、出血など患者さんの状態による影響など様々な原因によりカテーテル留置が困難な場合があります。

 本研究では、当施設で行われた手術症例中、静脈、動脈、中心静脈カテーテル挿入困難例において、その要因、頻度、現場での対応などを徹底的に調査するとともに、個々の症例の詳細な検証を行いたいと考えています。さらに、今後の対策などを検討すれば、将来的にカテーテル留置困難例にも柔軟に対応可能となり、周術期管理に役立つと思われます。

本研究で得たカテーテル留置困難例に該当する患者さんの診療情報や画像データなどは、原因を解析の上、今後の対応策の検討と報告のため利用させていただきます。


研究期間:2018年2月19日~2020年1月31日


【使用させていただく試料・情報について】


 本院におきまして、既に手術を受けられた患者さんの静脈・動脈・中心静脈カテーテル留置時の残存している超音波画像データや穿刺画像、中心静脈カテーテル留置後のレントゲン写真、カテーテル留置前後の血圧、脈拍、心電図などを含めた様々な情報を医学研究へ応用させていただきたいと思います。その際、カテーテル留置困難と診療情報(例えば静脈は確認しやすかったかどうか、動脈が触れやすかったかどうかなど)との関連性を調べるために、患者さんの診療記録(カルテ)や麻酔記録を調べさせていただくこともあります。なお患者さんのレントゲン写真、超音波画像、写真及び診療記録を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認され、大分大学医学部長の許可を得ています。また、患者さんの試料および診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。


【使用させていただく情報の保存等について】


レントゲン写真、超音波画像を含めたデータ、診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、診療情報についてはシュレッダーにて廃棄し、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。ただし、研究の進展によってさらなる研究の必要性が生じた場合はそれぞれの保存期間を超えて保存させていただきます。


【外部への試料・情報の提供】


本研究で使用する情報を他の機関へ提供することはありません。

 試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称

  大分大学医学部麻酔科学講座  内野哲哉


【患者さんの費用負担等について】


本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来医療材料などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。


【研究資金】


 本研究においては,公的な資金である大分大学医学部麻酔科学講座の基盤研究経費、寄付金を用いて研究が行われ,患者さんの費用負担はありません。


【利益相反について】


 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。



【研究の参加等について】


本研究へ画像データおよび診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に画像データや診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんのデータ・診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。

患者さんの試料・診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。


【研究組織】


研究責任者

大分大学医学部麻酔科学講座 助教 内野哲哉


【お問い合わせについて】

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。


照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1

  電 話:097-586-5943

 研究責任者:大分大学医学部麻酔科学講座 助教 内野哲哉(うちのてつや)