麻酔科学講座の動き

2023.02.12学会・研究会・講演

2023年2月10日 第1回大分ペインクリニックアカデミーを開催しました!

第1回大分ペインクリニックアカデミーが開催される

大分県内で初めてとなるペインクリニックアカデミーが、2023年2月10日(金)【ホルトホール大分】に開催されました。このアカデミーは、疼痛医療に関わる医師や看護師、医療関係者などを対象に、ペインクリニックの最新技術や知識を学ぶ場を提供することを目的としています。

講演は、2つのテーマが取り上げられました。1つ目は『帯状疱疹関連痛に対するインターベンショナル療法』でした。帯状疱疹後神経痛に代表される本疾患は、ペインクリニック領域で最も治療困難な病態のひとつです。この痛みに対する治療法として、インターベンショナル療法が紹介されました。インターベンショナル療法とは、神経ブロックや脊椎注射、神経刺激療法など、疼痛の原因となる部位に直接介入を行う治療法の総称です。前原総合医療センターの田代先生に近年のトレンドについてお話しいただきました。

2つ目の講演は、『神経ブロック普及と九州ペインクリニック技術援助会の立ち上げ』でした。この講演では、神経ブロックの普及について語られ、九州ペインクリニック技術援助会の設立についても紹介されました。神経ブロックは、慢性的な疼痛を持つ患者さんにとって有効な治療法ですが、まだまだ普及していない状況があります。九州ペインクリニック技術援助会は、九州圏内において神経ブロックを行う医療機関の技術レベルを向上させ、地域の慢性疼痛患者さんの治療に貢献することを目的として設立されました。その代表として、久留米大学病院の山田先生に熱くその思いを語っていただきました。

講師の先生方、まことにありがとうございました。

参加者からは、熱心な質問や意見交換が行われ、盛況のうちに講演会は終了しました。今後も、大分ペインクリニックアカデミーでは、最新の疼痛治療技術を学ぶ機会が提供される予定です。ペインクリニックとは、疼痛に特化した診療科であり、神経ブロックを代表としたインターベンショナル療法、薬物療法など、様々な治療法を用いて慢性的な疼痛を緩和することを目的としています。疼痛治療に携わる医療従事者は、最新の治療技術や知識を学ぶことで、より質の高い医療サービスを提供することができます。今回の講演会を通じて、大分県内の疼痛医療においても、更なる発展が期待されます。

以上、第1回大分ペインクリニックアカデミーのご報告でした。

文責:山本俊介